【サスティナブル】なぜ、アパレルメーカーはミシン糸から見直すべきなのか

アパレル業界ではサスティナブルという言葉が当たり前のように使われるようになりました。

しかし、「なにをすれば地球に優しいと言えるのか」を決めかねている会社が多いのが現実です。

そこで、ご提案させていただきます。

まずは、お試し感覚でサスティナブルなミシン糸から使用してみませんか?

ミシン糸業界ではサスティナブルに敏感に反応し、いち早くエコ商品を取りそろえた会社が複数あります。

そこで、今回は、さまざまな角度からサスティナブルに踏み込んだミシン糸をご紹介。

この記事を読んで、あなたの考えるサスティナブルを実現してくれるミシン糸を探しましょう。

 

サスティナブルを考えるアパレルがミシン糸から見直すべき理由

サスティナブル企画を考えているアパレル会社は、まずミシン糸から見直してみましょう。

冒頭でも述べましたが、ミシン糸業界はサスティナブルに敏感に反応しています。

その理由はとてもシンプルで、次のとおりです。

・糸は他社商品との差別化が難しい
・他社に先を越されてしまうと、商圏奪取が難しくなる
・だから、いち早くサスティナブル商品を展開していった

アパレル業界歴が長いとピンとくると思いますが、一度指定が入った副資材はなかなか切り替わりません。

よほどのトラブルが起こらない限り、永続的に同じものを使いつづけるでしょう。

糸に関してはその風潮がより強いため、他社よりもとにかく早く動く必要があります。

その結果、サスティナブル商品についても他の副資材より早く商品化が始まったわけです。

そのため、サスティナブル関連商品についてはミシン糸がもっとも豊富なラインナップをそろえています。

「サスティナブル企画を始動させたものの、肝心の素材が揃わない……」

そんな事態を避けるためにも、まずはミシン糸を見直し、環境配慮に向けた取り組みを始めましょう。

サスティナブルなミシン糸4選

サスティナブルなミシン糸としては、大きく分けて次の3タイプに分類できます。

・生分解性ミシン糸
・再生ペットボトル原料使用ミシン糸
・再生ペットボトル原料使用の刺繍糸
・オーガニックコットン糸

では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

生分解性ミシン糸

生分解性とは、堆肥(コンポスト)中に埋めると分解し、一切ゴミとして残らない性質のものを言います。

分かりやすいイメージとしては、土に還る素材だと思ってください。

では、生分解性のミシン糸にはどのようなものがあるのでしょうか。

ラインナップとしては、次のようになっています。

〇フジックス社『バイオスパン』

生分解性ミシン糸

(出展:https://www.fjx.co.jp/product/detail.php?id=31

生分解性ミシン糸として、業界内でもっとも早く展開しています。

海外原料メーカーが販売しているアペクサ樹脂というものを素材に使用。

生地にも、アペクサ樹脂を使用した生分解性のものが存在します。

つまり、生地と糸をセットで生分解性にすることが可能となっています。

現状、生分解性ミシン糸はフジックス社のバイオスパン以外に有名なものがありません。

生分解性の企画を考えている場合は、この1択になるでしょう。

番手展開は60番、50番、30番と幅広いですが、白、黒、生成の3色のみ定番

色物は別注品となっていますので、ご注意ください。

〇豆知識
生分解性とよく比較されるものとして、海洋生分解性という概念があります。
海洋分解性とは、海の中に入れると分解が始まり、いつかキレイさっぱり消えるもののことです。
残念ながら、海洋分解性を実現したミシン糸は存在しません。他の副資材についても同様です。
そのため、生分解性といわれたら現段階では「土に還る」タイプのものを指します。

再生ペットボトル原料使用のミシン糸

再生ペットボトル原料とは、捨てられたペットボトルをリサイクルし、素材化していることを意味します。

ミシン糸で、再生ペットボトル原料をしているものが次になります。

〇モリリン社『ECOP』(※商品画像なし)

繊維商社でありながら、メーカー機能もあわせもつモリリン社の商品になります。

リサイクル糸でありながら強力が充分にあり、高速縫製にも対応する優れものです。

大手・繊維メーカー東レの原料を使用していることも安心材料となっています。

一般消費者向けにはまったく販売しておらず、完全にアパレルメーカー向けとなっています。

〇フジックス社『リペットスパン』

再生ペットボトル原料使用のミシン糸

(出展:https://www.fjx.co.jp/product/detail.php?id=126

生分解性ミシン糸でも登場した、フジックス社から販売されているのがリペットスパンです。

こちらも東レ原料を使用しています。

展開している色数は19色あり、番手は60番と50番というラインナップ。

ネット、小売店では購入できないため、完全にアパレル向けとなっています。

再生ペットボトル原料使用の刺繍糸

先述した、再生ペットボトル原料とまったく同じ方法で作られた刺繍糸になります。

リサイクル刺繍糸として展開されているのが、次の商品になります。

〇オゼキ社『エコラポス』(※商品画像なし)

リサイクル刺繍糸では、光沢感を表現するのが難しいと言われていました。

しかし、エコラポスは従来品と遜色ありません

ツヤ感がしっかりとあり、刺繍糸として問題なく使えるようになっています。

現在、120Dのみの展開となっていますが、対応可能な色数は68色と豊富にあります。

オーガニックコットン糸

無農薬栽培されたコットンを原料をもとに、ミシン糸にしたものになります。

コットン糸は市場に山ほど存在しますが、オーガニックコットン糸となると話は変わります。

現状、オーガニックコットン糸を取り扱っているの有名なメーカーとしては次の1社になります。

〇シキボウ社『オーガニックコットン糸』

オーガニックコットン糸

(出展:http://www.shigejin.co.jp/html/thread.html

老舗メーカーである、シキボウから販売されているオーガニックコットン糸です。

他の国内糸メーカーからは入手困難となっているため、オーガニックコットン糸ならこれ1択です。

ちなみに、番手は60番のみとなっています。

 

ミシン糸探しにお困りなら

ここまで、さまざまなサスティナブル・ミシン糸をご紹介してきました。

どれもネットや小売店では入手が難しい商品となっているため、仕入先に困るかもしれません。

その際はぜひ、当サイトにお問合せください。

ミシン糸メーカー、問屋、商社とネックのある担当者が、最適な購入先をご紹介いたします。

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この記事のまとめ

最後に、この記事の内容をまとめていきます。

〇サスティナブルなミシン糸の種類
・生分解性タイプ
・再生ペットボトル原料使用タイプ
・オーガニックコットン使用タイプ

以上になります。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。